2022.08.25|障害年金

国民年金、スマホで保険料納付若年層念頭に23年から

~https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA0865G0Y2A800C2000000/?unlock=1

日経新聞ウェブ版より

厚生労働省は自営業者らが加入する国民年金の保険料について、2023年からスマートフォンのアプリで納付できるようにする。納付書に記載されたバーコードを読み取り、どこでもキャッシュレスで決済できる仕組みを取り入れる。納付率が低い若年層を念頭に、納付の利便性を高めて制度の安定につなげる。

国民年金は自営業者やフリーターらが加入し、保険料は銀行や郵便局、コンビニエンスストアなどで支払える。20歳から59歳まで40年にわたり月1万6590円の保険料を納めた場合、現行水準では65歳から月6万4816円の給付を受けられる。納付しなければその分、将来もらえる年金は減る。

スマホアプリでの納付を可能にする制度の導入に向け、厚労省は8月中にも省令を改正する。23年1月の施行をめざす。

自宅に届く納付書に記載されたバーコードを読み取ってアクセスし、保険料を納付できるようにする。アプリ上で決済に必要な内容を記入し、キャッシュレス決済やクレジットカードでの支払いを想定する。

「PayPay(ペイペイ)」や「auペイ」といった民間企業が提供するアプリでの決済を念頭に置く。電気やガスといった公共料金の支払いが可能なアプリがすでにあり、これらの仕組みを参考にする。実際に使えるアプリは今後、事業者との協議をふまえて22年中に絞り込む。

国民年金の納付率をめぐっては、若年層の低さが課題となっている。厚労省が発表した21年度の納付率は全体で73.9%だった。年代別では55~59歳が80.0%と最も高い一方で、25~29歳は62.1%にとどまった。30~34歳は65.9%、35~39歳は70.6%となっている。

厚労省は支払いの際にコンビニや銀行などに出向く手間が、納付のハードルになっているとみる。手軽に支払える方法を増やし、納付率の向上を狙う。若年層の未納は将来、年金が少なく、収入に乏しい高齢者を増やす恐れがある。

新型コロナウイルス禍で、国民年金の加入者を取り巻く環境は厳しさを増している。21年度に国民年金の納付を全額免除・猶予されている人は20年度に比べて3万人多い612万人と、2年連続で過去最多を更新した。厚労省はコロナ禍で収入が急減した人の保険料の納付を免除しやすくする特例措置を設けている。

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