中日新聞ウェブ版より~
https://www.chunichi.co.jp/article/213735
愛知県タクシー協会加盟の五十五事業者が、うつ病やそううつ病、統合失調症など精神障害者の運賃を一割引きにする方針を固め、それぞれ中部運輸局に申請した。早ければ今月中旬以降に順次、認可される見通し。タクシー運賃は、身体、知的障害者にはほとんどの会社が一割引きを適用しているが、精神障害者への割引は進んでいない。中部運輸局管内(愛知、岐阜、三重、福井、静岡各県)はこれまで、ゼロに近かった。 (宮畑譲、神谷慶)
愛知県タクシー協会は、法人六十四事業者でつくる。協会副会長で、障害者支援の社会福祉法人理事長も務める刈谷交通(愛知県刈谷市)社長の横山宜幸氏が、割引の必要性を協会役員会で訴えた。協会は意義を理解し、実際に導入するかを各社に委ねたところ、ほとんどの事業者が導入を決めた。二月十五日以降、青木良浩協会長が社長を務める東海交通(同県豊橋市)などが中部運輸局に申請した。
認められれば、障害者手帳を示せば、運賃は一割引きになる。
国土交通省によると、昨年四月現在、精神障害者にタクシー運賃の一割引きを導入している事業者は全国で、法人(福祉限定を含む)が約20%、個人タクシーが約65%。ほとんどが首都圏で他の地域は少ない。
中部運輸局管内では割引を導入している業者は法人の約2%にとどまり、個人タクシーはゼロという。
刈谷交通の横山社長は「タクシー各社の取り組みが、精神障害者への支援が広がるきっかけになれば」と話している。
愛知県タクシー協会の加盟社のほとんどは名古屋市外に本社を置く。名古屋市内の業者などは名古屋タクシー協会をつくっている。
愛知県タクシー協会加盟社の割引導入に向けた動きを関係団体は歓迎する。愛知県精神障害者家族会連合会の江崎英直会長は「地元の偏見の目から逃れる目的や、自分に合う医師を求めて、遠くの病院に通う精神障害者もいる。タクシーが少しでも利用しやすくなるのはありがたい」と語る。
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