人工肛門(ストーマ)を造設した場合、障害年金の対象となる可能性があります。原則は厚生年金加入者で3級認定ですが、合併症や生活への影響が大きい場合は2級に認定されることもあります。
1. 人工肛門(ストーマ)とは
• 大腸や小腸の一部を腹部に開口し、排泄物を体外に排出する仕組み。
• 大腸がん、潰瘍性大腸炎、クローン病などが原因で造設されることが多い。
• 日常生活では排泄袋の管理、皮膚トラブル、外出や就労への不安などが伴う。
2. 障害年金の基本要件
• 初診日要件:病気やけがで初めて医師にかかった日が年金加入期間内であること。
• 保険料納付要件:一定期間の保険料納付または免除があること。
• 障害認定日要件:手術後に状態が固定していることが多く、ここで等級判定される。
3. 人工肛門の認定基準
• 原則3級(厚生年金加入者):労働に著しい制限がある場合。
• 2級認定の可能性:人工肛門の管理が困難、合併症(腎機能障害、がん再発、精神症状など)がある場合。
• 国民年金加入者:2級以上でなければ支給されないため、人工肛門単独では認定が難しい。
4. 申請時の注意点
• 医師の診断書に「日常生活への支障」を具体的に記載してもらうことが重要。
• 毎日の管理の困難さ
• 感染や皮膚炎のリスク
• 外出や就労への支障
• 初診日の証明(受診状況等証明書)が不可欠。カルテ保存期間に注意。
5. 受給額の目安
• 障害厚生年金3級:最低保障額 年間623,800円。
• 障害基礎年金2級:年間831,700円。
• 障害基礎年金1級:年間1,039,625円。
6. 専門家に相談するメリット
• 診断書の依頼文や申立書の作成サポート。
• 不支給時の審査請求対応。
• 初診日証明の確定など、専門的な知識が必要な部分を補える。
人工肛門を造設した方は、障害年金の対象となる可能性が高いですが、加入していた年金制度や合併症の有無によって認定等級が変わります。申請では「日常生活への支障」を具体的に示すことが重要であり、専門家のサポートを受けることで受給の可能性を高められます。
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