2024.09.17|障害年金

肺気腫の方の障害年金

先日、肺気腫の方から相談がありました。もちろん肺気腫でも障害年金の請求は可能です。

肺や呼吸器の「障害認定基準」は、次のようにされており、それぞれの等級によって支給額が決まります。

 

等級 障害の程度
1級 動脈血ガス分析値および予測肺活量1秒率の検査成績が高度異常を示すもので、かつ、一般状態区分表の(オ)に該当するもの
2級 動脈血ガス分析値および予測肺活量1秒率の検査成績が中等度異常を示すもので、かつ、一般状態区分表の(エ)又は(ウ)に該当するもの
3級 動脈血ガス分析値および予測肺活量1秒率の検査成績が軽度異常を示すもので、かつ、一般状態区分表の(ウ)又は(イ)に該当するもの

肺気腫のために呼吸不全となっている場合は、動脈血ガス分析値、特に動脈血O2分圧と動脈血CO2分圧が異常となっており、そのために生体が正常な機能を営み得なくなった状態といえます。肺気腫で障害年金を請求(申請)するためには、動脈血O2分圧と動脈血CO2分圧の値を知る必要があります。

予測肺活量1秒率は異常値となっているが、動脈血O2分圧や動脈血CO2分圧は異常値となっていない場合もありますので注意が必要です。


動脈血ガス分析値

検査項目 単位 軽度異常 中等度異常 高度異常
動脈血O2分圧 Torr 70~61 60~56 55以下
動脈血CO2分圧 Torr 46~50 51~59 60以上

予測肺活量1秒率

検査項目 単位 軽度異常 中等度異常 高度異常
予測肺活量1秒率 % 40~31 30~21 20以下

一般状態区分表

区分 一般状態区分
無症状で社会活動ができ、制限を受けることなく、発病前と同等にふるまえるもの
軽度の症状があり、肉体労働は制限を受けるが、歩行、軽労働や座業はできるもの例えば、軽い家事、事務など
歩行や身のまわりのことはできるが、時に少し介助が必要なこともあり、軽労働はできないが、日中の50%以上は起居しているもの
身のまわりのある程度のことはできるが、しばしば介助が必要で、日中の50%以上は就床しており、自力では屋外への外出等がほぼ不可能となったもの
身のまわりのこともできず、常に介助を必要とし、終日就床を強いられ、活動の範囲がおおむねベッド周辺に限られるもの

肺気腫の方は必ず動脈血O2分圧と動脈血CO2分圧の検査を受けているはずなので、その数値を確認することから始めましょう。

Contact form

お問い合わせ

ホームページをご覧いただきまして、誠にありがとうございます。ご質問・ご相談などございましたら、お電話・お問合せフォームからお気軽にお問合せください。

tel. 052-445-3696
営業時間/9:00~17:00 定休日/土・日・祝