2023.04.28|障害年金

社会保障が存続の危機 の記事を読んで

https://www.chunichi.co.jp/article/679723?rct=national

中日新聞にあった記事です。 日経にも同様の記事が出ていたようです。

現在の「賦課方式」を続けていくということは、人口減が、公的年金の支給を減らしていくのは当たり前のことです。だからと言って、「積立方式に変えろ」と簡単に言う人がいますが、これもまた簡単ではないようです。

以下は 記事です

 総人口は三割減り、高齢者の割合が一層高まる−。国立社会保障・人口問題研究所が二十六日に公表した五十年後の将来推計人口は「近未来のニッポン」の深刻な状況を浮き彫りにした。二〇四〇年ごろには高齢化のピークを迎え、現役世代頼みの社会保障も次第に立ちゆかなくなる。タイムリミットが迫る中、新たな国のデザインをどう描くのか。政府は難しいかじ取りを迫られる。
 ▽消滅の恐れ

津軽海峡に臨む青森県今別町。役場がある中心部を歩くと、ところどころに倒壊した木造家屋や耕作放棄地が見える。銀行や農協などの支店も相次ぎ撤退。「学生の声が聞こえなくなり、活気がなくなった」(住民の四十代男性)
 同町は有識者らでつくる日本創成会議が一四年に公表した試算で、若い女性の将来人口を基に「将来消滅の恐れがある」と指摘された。一六年三月に北海道新幹線の駅が開業し、活性化につながると期待したものの、人口は一九五五年の約八千人から約二千二百人にまで減少した。阿部義治町長は「人口減のペースを鈍くしていくしかない」と打ち明ける。
 ▽転換
 六七年に一億人を突破した国内の総人口は、二〇〇八年をピークに減少に転じた。近年の少子高齢化は地方の存続だけでなく、日本が誇る社会保障制度の根幹を揺るがす。
 公的年金は現役世代が支払う保険料を高齢者への給付に充てる「仕送り方式」。医療や介護も高齢者の費用の一部を現役世代が負担している。
 一九七〇年当時は高齢者一人を支える現役世代が九・八人いたが、二〇二〇年には二・一人となり、高齢者数が最多に近づく四〇年には一・六人、七〇年には一・三人に減る見込み。
 公的年金の給付水準は四七年度に二割目減りする可能性が指摘され(一九年度比)、ヘルパー不足などでサービスを受けられない「介護難民」が大量に発生する恐れもある。
 政府は現役世代が高齢者を支える従来型から、経済力に応じ、全ての年代で支え合う「全世代型」への転換を図る。昨年十二月には改革の道筋を盛り込んだ工程表を策定したが、負担と給付を巡る世代間の調整は容易ではない。
 ▽壁
 今回の推計は、将来的な少子化傾向は変わらないものの、技能実習生や留学生ら国内の外国人の増加を踏まえ、人口減少のペースは緩和されるとの見方を示した。五十年後には外国人が国内人口の約一割を占めるとしている。
 人口減少による経済縮小を抑えるには、高齢者や外国人などの労働力確保が鍵となる。外国人の中長期的な定着に向けた環境整備が課題だが、移民受け入れには保守層の抵抗が予想される。
 「二〇三〇年代には少子化のスピードが倍になる。今持ちこたえなければ社会、経済、社会保障は維持できない」。岸田文雄首相は先の衆参補欠選挙応援で、少子化対策の必要性を訴えた。
 岸田政権が打ち出した「異次元の少子化対策」はこれから、児童手当の拡充など、試案の具体化や財源確保の難しい作業に入る。政府関係者は「子育て支援を幅広い世代で負担すべきだとの認識を社会で共有してもらう必要がある。その壁を乗り越えないといけない」と強調した。

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